WD Blue初の8TBモデル「WD80EAZZ」レビュー

目次


Western DigitalのスタンダードHDDのWD Blueに、シリーズ最大容量となる8TBモデルが登場したので購入してみました。


ちょうど個人的に新しいHDDを用意したかったのでタイミング良く……と言いたいところですが、既に新品のHDDを買ってしまった後だったのでただの余計な出費に。

外観

今回ツクモで購入したものはテックウインド扱いの茶箱入り。
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外観はHGST系の筐体でした。
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製造は2021年10月です。


ネジ穴の配置はこんな感じ。

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左:WD80EAZZ 右:WD40EZAZ

同じくWD Blueで4TBモデルのWD40EZAZより多くなっています。

側面
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こちらはWD40EZAZと同じ。


スペック

製品型番 WD80EAZZ
容量 8 TB
インターフェース SATA 6 Gb/s
フォームファクタ 3.5インチ
内部転送レート 170 MB/s
キャッシュ 128 MB
回転速度 5640 RPM
書き込み方式 CMR


低回転型のWD Blueということでスペック上の転送レートは控えめ。
ですがこのHDD最大の注目ポイントは書き込み方式にCMRを採用しているところでしょうか。
SMR方式の2TBプラッタ搭載モデルが増えているWD Blueシリーズで、最大容量モデルが従来型のCMR方式を採用したというのは意外性がありますね。


CMRとSMRの違いは以下の記事などを参照
akiba-pc.watch.impress.co.jp



スペックや価格帯の近いHDDとも比較してみます。

シリーズ WD Blue WD Purple WD Red Plus BarraCuda
製品型番 WD80EAZZ WD84PURZ WD80EFBX ST8000DM004
容量 8 TB 8 TB 8 TB 8 TB
キャッシュ 128 MB 128 MB 256 MB 256 MB
回転速度 5640 RPM 5640 RPM 7200 RPM 5400 RPM
書き込み方式 CMR CMR CMR SMR
内部転送レート 170 MB/s 194 MB/s 210 MB/s 190 MB/s
ロード/アンロードサイクル 300,000 300,000 600,000 600,000
年間ワークロード率 - 180 TB 180 TB -
平均所要電力
読み出し/書き込み 6.2 W 6.2 W 8.8 W 5.3 W
アイドル 4.1 W 5.5 W 5.3 W 3.4 W
耐衝撃性
読み出し 70 Gs 65 Gs 65 Gs -
動作音
アイドル 25 dBA 25 dBA 27 dBA -
シーク(平均) 30 dBA 30 dBA 29 dBA -
重量
0.75 kg 0.72 kg 0.75 kg 0.66 kg

スペック的にはWD84PURZとほぼ同一といったところでしょうか。
若干重量に差がありますが、基板は画像検索をしたところほぼ同じように見えます。
所要電力の差はIntelliParkによるものでしょう。
確認したところ確かにIntelliParkは有効になっています。
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初期設定は8秒で、自己責任ですが秒数変更や無効化も可能でした。



CrystalDiskInfoで確認できるS.M.A.R.T.の項目はこの通り。
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ちなみにこの画像のFドライブがWD40EZAZなのですが、温度としてはアイドルで1~2℃ほどWD80EAZZのほうが高いという結果となりました。
5400 RPMでプラッタ2枚のWD40EZAZとの差はもっと大きいと思っていたので、意外と差は小さいなという印象です。温度計の位置といった要因もあるでしょうけど。

ちなみに動作音はWD80EAZZのほうが気になります。

あと一応申し上げておきますがAVコマンドは非対応です。

総評

お手頃価格のWD Blueに使いやすいスペックのHDDが登場したという印象ですね。
6~8TBの低価格モデルは売れ筋ですし、SMRの多いそのクラスへCMRのこの製品が投入されるという事で、これから人気が出るのは間違いなさそうです。