DualSenseの充電速度をUSBテスターで検証する

PlayStation 5用ワイヤレスコントローラー“DualSense"はUSB端子がType-Cとなりましたが、ケーブルや充電器による充電時間の違いはあるのか?という点が気になったので検証してみました。

条件は電源オフかつバッテリー0%のDualSenseへの給電が停止するまでの時間を計測します。

PlayStation 5 USB Standard-A端子

PS5の前面にあるUSBポートに付属品のUSBケーブルを接続します。
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:電圧 :電流 :積算電力

充電開始直後の0.82Aから徐々に0.88A付近まで上昇し、1時間36分から出力が低下し始めて2時間19分で0.09Aとなり充電がほぼ停止しました。
電圧は5.26-5.36Vと電流値の低下に沿って上昇しています。


結果:2時間19分


PlayStation 5 USB Type-C端子

PS5の前面にあるUSB Type-CポートにC to Cケーブルを接続します。
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:電圧 :電流 :積算電力

こちらは0.85Aから徐々に上昇し、0.93Aまで上昇したのち1時間37分から出力が低下し始めて2時間19分で0.09Aとなり充電がほぼ停止しました。
電圧は5.12-5.34Vと電流値の低下に沿って上昇しています。


結果:2時間19分



PS5はStandard-AとType-Cで充電時間に差は無いという結果になりました。



ここからはUSB ACアダプタでの充電時間を計測します。
使用する製品はUSB規格準拠や電圧の安定性などを考慮してSamsung製を用意しました。

USB PD対応充電器 USB Type-C端子

USB PD3.0対応のSamsung EP-TA800にC to Cケーブルを接続します。
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:電圧 :電流 :積算電力

0.50Aから0.56A付近へと上昇して、3時間5分から出力が低下し、3時間39分で0.09Aとなり充電がほぼ停止しました。
電圧は4.97-5.04Vの間で推移しています。


結果:3時間39分


USB充電器 Standard-A端子

最大出力2AのSamsung EP-TA200にA to Cケーブルを接続します。
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:電圧 :電流 :積算電力

0.49Aから0.55A付近へと上昇して、3時間6分から出力が低下し、3時間41分で0.09Aとなり充電がほぼ停止しました。
電圧は4.93-5.00Vの間で推移しています。


結果:3時間41分


こちらもType-Cとほぼ同じような結果となりました。


念の為他社製の充電器でも計測してみましたが似たような結果でした。

検証結果

DualSenseの充電時間は

・PS5に繋いだ場合 2時間19分
・USB充電器に繋いだ場合 3時間39~41分

となりました。

PS5に繋いだほうが1時間以上も早く充電できるということに。

何故USB充電器だと遅くなる?

こうなると何故充電時間に差が出るのかが疑問となってきます。

出力がそれぞれ0.9Aと0.5Aであり、これがUSB3.xとUSB2.0の標準供給電力(Default USB Power)と同じであるため、当初はその違いを疑ったのですが、そもそもPS5の前面Standard-AポートはUSB2.0であり、DualSenseのType-C端子もUSB2.0ではないかと思われるのでおそらく間違いでしょう。また、USB3.1であるType-CポートにUSB2.0ケーブルを使って接続した場合でも0.9Aが供給されいました。


そのため現状の予想としては、DualSenseにはPS5に接続した場合のみ急速充電が可能となるロジックが用意されているという可能性が考えられます。



ちなみに、USB3.1 Gen.2ケーブルを使ってPCのUSB3.1ポートに接続した場合には0.27A程度の出力になってしまいます。
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PCやそれに準ずるデバイスでは充電速度が下がってしまうようです。

まとめ

DualSenseはPS5に直接繋いだほうが充電が速いという結果となりました。
とはいえUSB充電器では極端に遅い訳ではなく、手元近くに充電ポートを用意できるというメリットもあるので、充電速度との兼ね合いでどのように充電するのかを選んでみてはいかがでしょうか。