Corsair iCUE QL140 RGB 140mm 2連ファンキット PWM対応 PCケースファン CO-9050100-WW FN1376
- 発売日: 2020/01/18
- メディア: Personal Computers
目次
はじめに
2017年にCORSAIRがLL RGBファンを発表してから2年余り、新しいRGB LEDファン「QL RGB」が発売されました。
個人的にはLL RGBを購入したのが日本で発売されてすぐの2017年12月で、そろそろ新しいファンを……と考えていたところだったので購入してみました。
そこで今回はLL140 RGBとの比較を中心にレビューしていきたいと思います。
kurokamina.hatenablog.com
パッケージ
購入したのはQL140 RGB Dual Fan Kit
ブラックとイエロー基調のCORSAIRらしいパッケージですね。
LL140 RGBのパッケージと並べると、少し変化も感じられますが。
主な内容物はこの通り。
- 2x QL140 RGB
- 1x Lighting Node CORE
- 1x 3M 両面粘着パッド
- 1x 取扱説明書
- 8x テーパーネジ
説明書はCORSAIR製品の例に漏れず日本語はありません。
スペック
ファンのスペックをQL120 RGBやLL RGBも交え整理します。
回転数 | 550-1250 RPM |
600-1300 RPM |
525-1500 RPM |
600-1500 RPM |
360-2200 RPM |
風量 | 50.2 CFM |
51.5 CFM |
41.8 CFM |
43.25 CFM |
63 CFM |
静圧 | 1.4 mm-H2O |
1.52 mm-H2O |
1.55 mm-H2O |
1.61 mm-H2O |
3.0 mm-H2O |
ノイズ | 26 dBA |
25 dBA |
26 dBA |
24.8 dBA |
36 dBA |
PWM | 対応 |
対応 |
対応 |
対応 |
対応 |
LED数 | 34 |
16 |
34 |
16 |
16 |
保証期間 | 2年 |
2年 |
2年 |
2年 |
2年 |
並べてみると分かりやすいですが、ファンとしての性能はLL RGBのほうが上ですね。
とはいえそこまで大きな差はありませんし、LL RGBもファン性能を追求したタイプではないといえ、良いファンではあるのでQL RGBも同じレベルが期待できます。
個人的にはLL120 RGB Whiteのように幅広い回転数に対応してくれたら嬉しかったのですが。
LL RGBではパッケージに記載のあったLEDの消費電力は、QL RGBでは確認できませんでした。
DOMINATOR PLATINUM RGBなどに採用されているCAPELLIX RGB LEDのような、省電力高輝度なLEDが採用されているのか少し気になります。
セットアップ
QL140 RGBのDual Fan Kit及びQL120 RGBのTriple Fan KitにはLEDコントローラーのLighting Node COREが付属します。
このコントローラーをマザーボードのUSB2.0ピンヘッダと、電源ユニットのSATA電源に接続します。
接続イメージ
Lighting Node COREのLED端子には番号が書いてあるので、その順で接続していかないと光りません。最大6基まで。
LEDとファン電源は別のケーブルなので、予めファン端子が足りるか確認し、不足する場合は分岐ケーブルなどを用意する必要がありますね。
既にLL RGBなどを使っていて、Lighting Node PROを利用している場合は、LEDファンを置き換えてQL RGBを導入可能ですが、注意点があります。
それは「全体のLED数が204を超えないこと」です。
Lighting Node PROにはLED端子が2ポートありますが、現状のファームウェアでは2ポート合計で204個までしか制御できません。
接続例をいくつか挙げていくと
接続例1
QL RGB(34 LEDs) x 6 = 204
接続例2
QL RGB(34 LEDs) x 4 = 136
RGB LED Strip(10 LEDs) x 4 = 40
136 + 40 = 176
このようにLED数が204以下であればOKですが、
接続例3
QL RGB(34 LEDs) x 5 = 170
RGB LED Strip(10 LEDs) x 4 = 40
170 + 40 = 210
このようにLED数が204を超える場合は使えません。
具体的に言うとiCUE上でこの個数を指定できないので、別途LEDコントローラーを用意する必要があります。
手っ取り早いのがQL RGBのLighting Node CORE付属キットを購入することですね。
ただ、Commander PROを利用している場合はこの制限が無いので、
接続例4
このようにQL RGBを12個繋いでも制御できます。
RGB Fan LED Hubを別途用意する必要がありますが。
LEDコントロール
コントロールは基本的にCORSAIR iCUEソフトウェアで行います。
https://www.corsair.com/ja/ja/icue
まずLIGHTING SETUPで接続したQL RGBの個数を設定します。
その後LIGHTING CHANNELの右の+をクリックして、エフェクトを設定することで光るようになります
RAINBOW SPIRALでの光り方がこんな感じ。
QL140 RGB SPIRAL RAINBOW
前後どちらも同じような光り方になっており、横からも光が見えるのが分かります。
試しにLL140 RGBと並べて光らせるとこんな感じ
CORSAIR QL140 RGB & LL140 RGB SPIRAL RAINBOW
上がQL140 RGB、下がLL140 RGBです。
正面からだとLL140 RGBとほぼ差が無いですが、少し斜めからなら2本のライトループがあるのが見えます。
裏から見るとこんな感じ。
ちなみにLL140 RGBだとこんな感じ。
どちらもSilverStoneのSST-FF143Bというフィルターを通しており、ケースに光が遮られている部分がありますが、QL RGBのほうが同じような角度でも多くのエリアのLEDが見えるのが分かります。
中央のライトループはLL RGBでは4つのLEDが搭載されていましたが、QL RGBでは表側に4つ、裏側に6つのLEDという構成になっています。パッと見でも光っている色が増えた感じがします。
iCUEはカスタム性がとても高く、LED 1個単位で範囲指定をしてエフェクトを組み合わせられるなど、かなり好みに合った光らせ方ができると思います
単純に表裏で分けて別のエフェクトを指定することも可能です。
QL140 RGB SPIRAL RAINBOW + SEQUENTIAL
なので、アイデア次第ではLL RGBより面白いエフェクトを作れるでしょう。
まあ基本はラジエーターをサンドしたり、O11 DynamicのようなPCケースの底面吸気ファンに使うのがこのファンをより目立たせられる思いますが……
ただ少し気になったのが、裏側のLEDの光が表側に透過してしまう事です。
こちらは裏側だけをライトグリーンで光らせていますが、表側も薄く光っているように見えます。
逆に表側のLEDは裏側にあまり透過しないのですが、エフェクトを考える際には注意が必要ですね。
ファン性能
今回はファン電源をCommander PROに接続したので、iCUEでファン速度を制御します。
回転数100%にしたところ、意外にもLL140 RGBとほぼ同じか僅かに高回転で、1,310~1,350 RPM辺りという回転数になりました。
Fan #3がQL140 RGBでFan #4がLL140 RGBです。
風量や冷却性能は測るのが難しいのですが、とりあえずLL140 RGBより目に見えてCPU温度が上がると言ったことはありませんね。
静音性についてはスペック上LL140 RGBよりノイズが増えていますが、私の体感としてはむしろ良くなっている気がします。
QL RGBは防振ラバーダンパーがネジ穴周りに来たので、制振性能が上がって共振などが防がれているのかな?
まああくまで体感ですし、PCケースとの相性もあると思いますが。
まとめ
このQL RGBはCORSAIRの新型RGBファンとしてLL RGBの正統進化をしてきたと感じます。ただファンとしてのスペックは上がっておらず、発売直後で実売価格もLL RGBより高額なため、このファンを選ぶかは裏側のライトループにどれだけの価値を見出せるかによると思います。
とはいえ考えてみると、吸気ファンの多くは裏側が見えていますし、CORSAIRのCarbide 678CやCarbide 275RのようなPCケースはむしろ表側が見えず裏面だけが見えます。意外と活かせる環境は多いのかもしれません。
価格はLL RGBの発売直後とほぼ同じなので同様に下がっていく期待も持てますが、CORSAIRのRGBファンが好きでより煌びやかなPCを目指しているなら今の価格でも買って損はないと思います。
Corsair iCUE QL120 RGB 120mm 3連ファンキット PWM対応 PCケースファン CO-9050098-WW FN1374
- 発売日: 2020/01/18
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QL120 RGB Whiteマダァ-?