CORSAIR Crystal 280X PCケースを買った

Corsair Crystal 280X -White- キューブ型PCケース CS7302 CC-9011136-WW

Corsair Crystal 280X -White- キューブ型PCケース CS7302 CC-9011136-WW

 

去年の11月にNZXT H700iを買ってからまだ約9ヶ月ですが、新しいPCケースへと買い替えました。

 

目次

 

購入するまで

H700iは以前ブログにも書いたようにまさに新時代のPCケースという感じで、最近はライティングシステムもHUE 2の発表により大幅な拡充がなされ、勢いに乗りまくっている製品ではあります。

ただ、実際に使い始めてからこのケースに似合うパーツを考えた時に、やはり同社のKraken X72Aer RGBでないとこのPCケースの魅力は引き出せないと感じ、NZXTよりもCORSAIRのRGB LEDパーツのほうが発光が好みだった自分には合わないと思って買い換えることに。
あと、ホワイト系パーツを多用している自分の環境には、ホワイトモデルでも内部がブラックのH700iは合わなかったというのもあります。

 

そこでホワイトのPCケースを探していたところ、CORSAIRから最近ホワイトで3面強化ガラスというMicroATXケースが発売されていたと知り、面白そうな構造だったので購入してみました。

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写真でも分かる通り内部が真っ白で、フロントファンのLEDががなり目立ちます。スモークガラスでフィルターも付いていて、LEDファンが目立ちづらいかも?と思いましたが、LL140 RGBはそれを物ともしない輝きですね。(PCIブラケットは標準がブラックなのでFractal Designの物に変えてあります)

 

 

内部構造

このケースの特徴がデュアルチャンバー構造であること。
電源ユニットやストレージベイが一般的なケース下部ではなく、マザーボード裏にあります。これによって裏配線スペースがかなり広くなる……構造ではありますが、つまり電源ユニット分の高さが無くなっているためその分手狭ですし、MicroATXなので尚更です。
更にこの構成だとスリーブケーブルが嵩張りますし、LL RGBの制御用にLighting Node PROも入れているので更に配線がひどい有様です。ただ、それでもまだ余裕はあるかなという感じはあります。

ちなみにLighting Node PROの設置位置はこんな感じに。

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このPCケースには280X RGBというバリエーションがあり、そちらに標準搭載されているLL120 RGBの制御用に同じくLighting Node ProとRGB Fan LED Hubが設置されていますが、そちらはフロント下部とボトム前方にそれぞれ設置されているようですね。

裏配線用ホールは必要十分用意されています。
MicroATXだと以下の画像で緑色の部分が基本的に使用可能です。

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中央のゴムグロメットはMini-ITX用ではありますが、最上端にファンのケーブルを通す程度の隙間はあります。
少し不可解だったのがボトム後方のホールで、ここが電源ユニットを積むとほぼ塞がれ、ケースのHD AUDIOケーブル程度の太さでも電源ユニットと干渉しました。ただ、一つ前方のホールを使えばいいので大きな問題ではないでしょうね。

 

 

冷却性能

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私の構成ではフロント吸気に140mmファン x2(LL140 RGB)、トップ排気に240mmラジエーターと120mmファン x2(AURAFLOW 240)となっていますが、リアにファンが搭載できず、どちらも強化ガラスの横を空気が流れるので多少のヌケの悪さは感じます。
ただリアのハニカムメッシュからも熱は逃げますし、トップを280mmラジエーターにしたり、ボトムにも120/140mmファン x2を搭載できるので、冷却性能に不安は感じません。

 

ただ、このケースの弱点と言えるのがHDDの冷却。
2つある3.5インチベイにCoolSpinのHMS5C4040ALE640、5,400rpmのST4000DM004と、載せているのはどちらも低回転のHDDにも関わらず夏場は50℃付近まで行きます。
標準的な手段で冷却性を強化するなら、何故か代理店の製品ページとかには書いていないんですが、この裏配線側のサイドパネルに120/140mmファンが設置できるので、それで一応空気の流れは確保できそうではあります。
ただHDDへ直接風が当たらないので効果はなんとも言えませんし、電源ユニットが大型だと取り付けも厳しいかと。
あとはこの3.5インチベイはリアからアクセスするのですが、リアのカバーがメッシュになっているので、小型ファンを設置するのも不可能ではないかな。

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まとめ

3面強化ガラスでデュアルチャンバーという独創性に美しいデザイン、デスクの上にも置きやすい小型さはかなり魅力的に思います。
MicroATXマザーボードの選択肢の少なさには悩むかもしれませんが、拡張性は3.5インチベイx2、2.5インチベイx3と基本的な構成には十分対応できますし、小型の魅せるPCを組みたいけど、実用性も捨てがたいという時にはかなりハマるケースではないかなと思います。


今後はLEDストリップを追加したりCPUクーラーをH115i PRO RGBにしたいなぁとか思ってますけど、結構高い上にファンをLL140 RGBに換装したいから出費が・・・という感じ(LL140 RGBは1基余ってるけど)。
ただメモリは勢いに任せて新型のVENGEANCE RGB PROを注文してしまいました。届いたらまたブログ書くかも。 

↓↓↓書きました

kurokamina.hatenablog.com

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フォトギャラリー

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ついでに24pinケーブルのコームを増やしました

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Type-C充電器にOTGアダプタを挿すと普通のUSB充電器になる?

目次

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はじめに

最近カーチャージャーをQuick Charge 3.0対応Standard-Aポート x1,USB Power Delivery対応Type-Cポート x1の製品に買い替えて、Standard-AポートにQiチャージャーを接続し、余ったType-CポートでiPadとかモバブを充電するという使い方をしていたのですが、同乗者が充電したい時に余っているのがType-Cポートなのはちょっと面倒ですよね。

iPadやモバブ用に変換ケーブルは用意していますが、前者は純正ケーブルがちょっと安くはなったけど約2,400円と、たまに車で使う程度だとコスパが悪いので、サードパーティ製ケーブルを使用しています。

問題はこのケーブルで、記事を書いている時点でAppleはUSB-C(USB Type-C) to LightningケーブルのMFi認証を開始していないため、現在販売されているサードパーティ製ケーブルは今後のiOSアップデートで使えなくなる可能性がありますし、そもそも安全性の面で不安もあります。
自分で使うならそれも納得して使えますが、友人が使うとなるとこんな事で面倒は起こしたくないので、Type-C Plug to Standard-A Receptacleのアダプタを挿して通常のUSB to Lightningケーブルを使えたら良いんじゃないかと思いつきました。そうすれば、もし同乗者がケーブルは自分の物を使いたいとなっても対応しやすいし。

まあそんな事をしても安全性はどっちもどっちな気はするので、早くAppleが認証を始めてくれるか純正品を買えば良いんですけど…

実は使用している3連シガーソケットにUSBポートがあり、裏側で使いづらいものの短い延長ケーブルでも挿して表に出せばUSB規格上の話は置き使いやすくはできるのですが、Type-Cを使えるならそのほうが面白いのでとりあえず試してみることに。

 

 

テスト環境

・Type-C OTGアダプタ

AliExpress.com Product - Baseus TYPE C Male to USB Female Cable Adapter Converter For USB C to USB ( Male to Female ) Charger Plug OTG Adapter Converter

BaseusのアダプタをAliExpressで購入しました。

カーチャージャーもBaseusなのでデザインの統一性を考えた選択ですが、Baseus自体USB規格的に限りなくブラックに近いグレーというかもうブラックな製品も多いので、下手に他社の製品を使わないほうが上手く動くんじゃないかという考えもなくはないですね。
BaseusにはUSB3.1の製品もありますが、少し大きいので今回はUSB2.0にしました。

規格に関するブログ記事でそんな怪しいメーカーの製品使うなとか、何でUSB2.0のアダプタ使ってんねんと思う方もいらっしゃると思うので、その怒りに任せて僕の欲しいものリストにあるUSB IF認証済のアダプタを送りつけていただければテストします。

https://www.amazon.co.jp/hz/wishlist/ls/3K62QGZWJGGCS

 

・Type-C充電器

チャージャーは今回AnkerのPowerPort I PDを使用します。

車内よりはテストしやすいですし、Baseusで揃えるよりは動作に関して参考になるかなということで。

目立った表記はされていませんが、USB IF認証を受けています(TID 1000132)ので、Type-Cポートの動作に問題はないでしょう。

 

・USBテスター

 

・ケーブル

 

スマートフォン

Samsung Galaxy S7 edge SC-02H

 

 

検証

充電器とアダプタの間にチェッカーを挟み、接続するスマホのバッテリー残量は50%近辺という状態で計測します。

 

・計測結果

5.07V 1.48A

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計測した数値はUSB BC1.2準拠の5V 1.5A通りであると言える結果となりました。

 

ちなみに、アダプタではなくType-C to Micro-Bケーブルを使用した場合、何故か5.07V 1.67Vという結果で、他の機器の場合もアダプタのほうが電流が小さくなっていたので、できるならば変換ケーブルを使ったほうが少し充電は速いかもしれません。

ただ、iOSバイスについては5V 1A付近で変わらずでした。

 

 

まとめ

結果としては普通の最大1.5AなUSB充電器になるということでした。
現状このような組み合わせはメーカーも想定していない場合があり、もう少し様子を見てから使いたいと行った私自身も思いますが、今後はType-CだけのPCや充電器等も増えてくると思うので、そういった時に参考になればと思います。

Anker PowerPort I PDレビュー

今回はUSB PDに対応するUSB Type-Cポートも搭載するAnkerの5ポート充電器のレビューです。

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スペック

PowerPort I PDは5ポートUSB充電器で、最大の特徴としてはUSB Power Delivery対応Type-Cポートがあるところでしょう。
ポート数は

  • 1x Type-Cポート(最大30W)
  • 4x Standard-Aポート(1ポート最大2.4A,4ポート合計30W)

となっています。

 

充電速度

Standard-Aポートからの充電速度を、USBテスターを使用して計測します。

充電する機器は以下の3つ

  1. Samsung Galaxy S7 edge SC-02H
  2. SONY CP-R10S
  3. Apple iPad Air

ケーブルについてはAnkerのPowerLine Micro USBケーブル(1.8m)およびApple純正Lightningケーブルです。

計測結果

結果としては電圧は全体的に低め、電流はiPadが高出力となりました。
追加のテストとして、Samsung Galaxy S7 edgeにType-C to Micro-Bケーブルを使用して、この充電器のType-Cポートから充電した際の出力についても計測しました。

  • 5.07V 1.67A

Standard-Aポートの約7.02Wに対して、Type-Cポートは約8.47Wとなり、1.2倍程度になっているので、機器によっては変換ケーブルで充電したほうが速いかもしれません。そもそもS7 edgeはQuick Charge対応なので、充電速度を求めるならこの充電器を使う理由はあまりありませんが。

 

総評

最近はType-Cポートを持つデバイスが多くなってきたものの、モバイルバッテリーなど多くの機器は今でもStandard-Aポートから充電することが多く、そのような場合にType-CポートはUSB PDで急速充電、Standard-Aポートは2.4Aまでの急速充電ができるのはかなり便利です。

スマホタブレット、モバイルバッテリー更にはPCまで、多くのデバイスを利用している方にはこれ1台で済ませることができるのでおすすめですよ。

 

USB PD対応チャージャーでmicroUSB機器を充電するとどうなる?

目次

 

まえがき

時代はUSB Type-C、そんな感じになってきたこの頃ですが、そうは言ってもmicroUSBポートを持つ機器はまだまだ現役です。
しかし、例えばQuick Chargeで揃えていた充電器類を買い換えるとなった時に、あまり長く使わない可能性のあるQCより、USB PD環境のほうが多用途ではあるのでPDで更新していくことにしました。
(Type-CでもQCが使える製品は多いですが、最近QC環境でトラブルが出たので敬遠したかったのもあります。)

 

とはいえmicroUSB機器でType-Cポートを利用するのは一般的ではないですし、基本は5V2Aもあれば十分だろうとStandard-Aポートを利用するつもりでしたが、ここで疑問が浮かびました。

Type-CポートでmicroUSBデバイスを充電するとどうなるの?

普段は暇つぶしでType-Cの仕様についてよく調べているような僕ですが、実機でテストしたことはありませんでした。
そこで、充電器に加えこの疑問を解消するために必要な製品も購入してテストしてみました。


なお、このブログの内容通りの動作になるという保証はいたしかねます。
また、内容について間違いがありましたらコメント等をいただければ幸いです。

 

検証機材 

チャージャー
Anker PowerPort I PD

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30WまでのUSB PD対応Type-Cポート x1と、PowerIQ対応Standard-Aポート x4の計5ポートを持つ充電器です。まだ発売されて日が浅いですが、同機能のPowerPort+ 5が2年以上前に発売されていて基本的には同じものでしょうし大丈夫かなと。というか筐体をコストカットしただけか?

 

ケーブル

サンワサプライ USB2.0 TypeC - microBケーブル 2m KU-CMCBP320

サンワサプライ USB2.0 TypeC - microBケーブル 2m KU-CMCBP320

  • 発売日: 2017/04/01
  • メディア: Personal Computers

Type-C to Micro-Bケーブルなので、Type-CポートからmicroUSB機器を直接充電できます。
USB Type-Cケーブルは結線や抵抗の仕様で悪い噂も聞きますし、USB IFによる認証を受けた製品を選びました。
Type-CプラグA1,B1,A12,B12の各ピンとA5ピン間に5.1kΩ抵抗が使用されているだけの仕様通りなケーブルであることが確認済みです。

 

スマートフォン
Samsung Galaxy S7 edge SC-02H
USB Micro-B端子を搭載しQuick Charge 2.0に対応していますが、今回はQC関係ないですね。

 

USB Type-Cテスター 

双方向の給電に対応していてUSB PDでも問題なく使えるようだったのでこれに。まあ今回はPD関係ないですが。あと欲を言えば積算電力とか表示できれば良かったけど。

 

 

テスト

前項で紹介した機器を以下の順で接続して検証します。

  1. PowerPort I PD
  2. USB-C 電圧・電流チェッカー
  3. USBケーブル
  4. Galaxy S7 edge

 

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測定結果は5.07V 1.67Aでした。

このテストを行う前にUSB Type-Cの仕様書を読んだりして、今回の場合USBによるバッテリー充電の標準規格USB BC(Battery Charging)の規格値1.5Aになるであろうという予測を立てていましたが、この1.67Aという値がそれであると断言するには少し高い気がします。

そこで、AnkerにType-Cポートの仕様について確認したのですが、返答としては「Type-CポートにType-C以外の機器を接続した場合はUSB BC1.2準拠で最大1.5Aの出力になる」という回答でした。
テスターの数値を信じるならば1割以上高出力と言えますが、これは規格の範囲内なのだろうか。

 

ちなみに、現在のところ一方がType-Cでもう一方がStandard-A(Type-A)やMicro-Bといったレガシー規格(miniUSB除く)のUSBケーブルでは標準の給電規格としては1.5Aが最大ですが、標準規格によらない給電規格も考慮して、USB IFによる認証を受けるには3Aに対応している必要がありますので、多少超える程度でしたらケーブルについては問題はないでしょう。
(規格上1.5Aまでとなっているのに「3A対応」を謳って販売しているケーブルを問題視する動きもありますが、前述の通りUSB IFはケーブルを3A対応で作りましょうと言っている訳で、1.5A対応と表記するのもそれはそれで問題でしょうし、この辺りは難しいところですね。)

 

今回はUSB BC規格準拠のType-Cチャージャーのためこの結果となりましたが、一部のType-CチャージャーにはUSB BC非対応のものがあります。この場合、規格上はType-CポートがUSB3.xであれば900mA、USB2.0であれば500mAとなることが予想できますが、実際に試していないので何とも言えませんね。

 

 

追加で現在使用しているモバイルバッテリーへの充電についても計測してみました。この項はスキップできます

 

  • 5.09V 1.28A:SONY CP-R10
  • 5.09V 1.28A:SONY CP-F10LA

 

どちらも仕様はINPUT:5V 1.5Aですが、結果としてはどちらも同じで少し低めの数値となりました。SONY以外の製品でも検証できればよかったですが、SONY以外にmicroUSBポートを持つモバイルバッテリーを使っていなかったのでとりあえず2製品で。

ちなみに、後者については充電器に接続されている場合にスマートフォン等を先に充電し、充電完了後にモバイルバッテリー本体に充電するというチャージスルー機能を搭載しているので、2ポートあるUSBポートから給電しながらの数値も計測してみました。

給電先の機器別の数値です。

  • 5.09V 0.87A:Galaxy S7 edge
  • 5.09V 0.83A:CP-R10
  • 5.07V 1.35A:Galaxy S7 edge + CP-R10

 

信号をスルーする仕様ではないのもあり、Type-Cポートに直接繋いだ場合より充電速度は低下しています。
2機器へ同時に給電している際には1.28Aを超えているので、仕様としてはそれ以上を要求できるものの、バッテリー充電時には1.28A超を必要としていないのでしょう。

このモバイルバッテリーの検証については、1.5Aに達していないのはモバイルバッテリー側の仕様とみられるので載せようか迷いましたが、USB BC準拠の動作をしていると確認するための情報は多いほうが良いかと思い載せました。


      長々と参考になるか分からない文章が続きましたが、Anker PowerPort I PDを使用した場合の私の見解は
Type-CポートからmicroUSB機器を充電するとUSB BC1.2準拠のUSB Standard-Aポートと同じ動作になる
です。

もっとテキトーに言ってしまえば、

最大出力1.5Aの充電器になる

でしょうか。
まだ個人的に納得できていない部分もあるので、今後も検証は続けたいと思います。

 

 

まとめ

USB PD対応チャージャーのType-CポートでmicroUSB機器を充電する場合、機器により多少の誤差はありますが、双方の機器がUSB BC対応であれば5V 1.5A付近で給電されるという結果になりました。
基本的にはこのような使い方をする必要性はありませんが、今後Type-CポートのみのチャージャーやPC、モバイルバッテリーを使用する際などに参考になればと思います。

光るM.2 SSDヒートシンク「XPG STORM RGB」レビュー

昨今増えているRGB LEDを搭載するPCパーツ。とうとうM.2 SSD用のヒートシンクまでRGB LED搭載の製品が登場してきました。

 

紹介するのはADATAが展開するゲーマー向けブランドXPGの
XPG STORM RGB M.2 2280 SSDヒートシンク
です。

http://www.xpg.com/jp/feature/494

 

M.2 2280フォームファクタSSD向けのこの製品は、冷却面においてはヒートシンクに加え16,500rpmのファンを搭載し、外観は昨今の流行に合わせてRGB LEDを搭載しています。

昨年11月に発表されてから発売を心待ちにしていましたが、今回ADATAさんのご厚意によりユーザーモニターをさせていただくことになりました。

 

なお、日本での発売についてはブログを書いている時点では未定ですが、日本で販売する予定ではあるそうです。

 

 

 

 

開封

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黒いパッケージは思ったより小型ですね。

大手4社のRGB LEDに対応しています。

 

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内容は

でした。

ネジについては恐らくシルバーがM3でブラックがM2だと思いますが、記載を確認できなかったため断定はできません。今回はMSI H270M MORTAR ARCTICへ搭載しましたが、使用したのはブラックのネジです。

説明書は無く、二重になっているうちの内側のパッケージ裏に簡単な説明が書いてあります。

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搭載については正直説明書が要らないほど簡単には感じましたが、それにしても簡素な気はします。

 

 

搭載

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まず本体裏のサーマルパッドに貼られている青い保護シールを剥がし、SSDの端子をしっかり露出させ、かつSSDのネジ固定部とヒートシンクの黒いネジ穴が合うように貼り付けます。

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更にRGB LED 4pinケーブルと、今回はファン3pinケーブルを接続します。

搭載してもケーブルが目立ちづらいよう、ブラックになっているのは良いですね。

 

この状態でマザーボードのM.2スロットへ搭載し、4pinケーブルはマザーボードのRGB LED 4pin端子へ、3pinケーブルはマザーボードのファン端子へ接続します。4pinケーブルには分かりづらいですがコネクタに▲マークがあり、そこが+12Vになっています。

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その状態でPCを起動して、LEDが点灯し、ファンが回転すれば設置完了です。

ファンはパッケージの写真にあるように10.5-12Vが推奨されているので、マザーボードのファン端子は電圧制御モードにして規定の電圧になるよう設定しましょう。

 

 

ヒートシンクについて

ブラックの筐体に流れるライン状のLED、ひと目でXPGと分かる光るロゴ、チラリと見える赤いヒートシンクは所謂「魅せるPC」を組んでいる方にとっては魅力的に映るのではないでしょうか。LEDパーツを多く使用しているけどSSDだけは光ってないよなんて方も多いでしょうし。

実際に各色光らせてみるとこんな感じ。


ADATA XPG STORM RGB M.2 2280 SSD Heatsink

他のLEDパーツの影響で見づらいかもしれません。ごめんなさい。

 

動画では分かりませんが、このLEDはRedが強すぎるのかRGBで搭載位置がズレているのか、ホワイトで光らせようとした場合にかなり赤が強く出てピンクのような発色になります。

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もしかして別のLEDパーツの影響かと思い、コントローラー直でこれだけ繋いでも色は変わりませんでした。

これが特に私のようにホワイト系パーツで固めている環境だと気になります。

ただ、他のカラーでは全く問題なくキレイな発色になるので、ホワイト以外のカラーをメインに光らせるには問題ないかと思います。

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本体のネジ穴側から中を見ると結構空間があります。

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本体の高さが公称23.1mmということで、CPUクーラーやグラフィックボードとの干渉には注意するべきですね。

 

 

冷却性能

今回使用する環境の主なパーツはこちら

 

測定方法はCDMで1GiB 5回のテストを実行した際の最高温度を記録します。

ケースファンの回転数については0%と100%の2パターンで計測します。XPG STORM RGBのファンは12Vの状態で固定です。

今回はヒートシンク無しの状態に加え、M.2 SSDヒートシンクAquacomputer kryoM.2 microも比較対象として検証しました。

 

まずはHWiNFOの項目「Drive Temperature」から

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XPG STORM RGBはヒートシンクなしより6~8℃、kryoM.2 microより3~4℃温度が低く、放熱性能の高さがうかがえます。

 

続いて「Drive Temperature 2」です

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こちらはヒートシンクなしより3~7℃温度が低下していますが、kryoM.2 microとの比較では逆に13~15℃も温度が高くなってしまっています。

温度が高くなる原因についての個人的な推測→*1 

長たらしい文章なので脚注機能を使いましたが要約すると、今回使用したSamsungSSDとは相性が悪く温度が下がりづらいが、ADATAのSSDや相性の良いSSDだったらかなり冷える可能性はありそうということです。

 

2018.05.30追記

サーマルパッドを剥がしてkryoM.2 microのものを流用しテストしてみました。

環境はHWiNFOをv5.84-3450へ更新し、CDMでは以前はインターバル5秒設定だったものを0秒へ変更しています。ファンの回転数は100%です。気温も上がってきたので、これまでのデータと直接比較できるものではありません。

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NAND側のDrive Temperatureが-4℃、コントローラー側のDrive Temperature 2が-9℃という結果になりました。
やはり付属のサーマルパッドでは960EVOのように厚みが均一でないSSDと相性が悪いようで、うまく熱を伝えられていないことが分かります。

kryoM.2 microのサーマルパッドは劣化していていたので、より高性能な製品へ交換すると更に冷えそうな気もします。

サーマルパッドを柔らかく厚みのあるタイプへ交換し、LEDが綺麗に白く光る新製品を出してほしいなぁ……

 

 

ヒートシンクに搭載されているファンについては、温度上昇を抑える効果は確かにありそうで、ファンを停止させた場合は負荷時で2℃ほどでしたが温度が高くなりました。
小型ファンなので一瞬で排熱できるほどではありませんが、ベンチマーク後の温度低下は若干早いように感じます。
ただ、小型ファンといえど16,500rpmなので、静音性を重視している環境だと気になるのは仕方ありませんね。上に挙げた環境でファンを20~40%で回していると、XPG STORM RGBのファンは電圧をかなり下げていてもノイズが聞こえます。

負荷をかけない場合はファンを止めちゃっても大丈夫なので、静音性重視でファンを動かすのは保険みたいに考えてもいいかもしれませんね。

 

 

まとめ

この製品はファン付きのM.2 SSDヒートシンクというだけで希少ですが、更にRGB LEDまで搭載しているという意欲作です。M.2用ヒートシンクはまだ発展途上のカテゴリでまだ改善点も見受けられますが、搭載したRGB LEDを制御できるという大きな価値があり、昨今流行りの魅せるPCを構築するにはもってこいです。日本国内で発売されれば、M.2用ヒートシンクのカテゴリで存在感を示せる、そんな製品だと感じました。

 

 

フォト

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*1:

2つの温度計で温度に大きく差が出る理由ですが、おそらくHWiNFOで表示される温度のうち「Drive Temperature」はネジ穴側のNANDチップ付近の温度、「Drive Temperature 2」は端子側のコントローラー付近の温度を表示しているのだと思います。

そして、使用しているSamsung 960 EVOはNANDチップに比べコントローラーチップの高さが低く、対してサーマルパッドの厚みは一定のためコントローラーと強く密着せず熱を伝えられていないと考えています。では何故kryoM.2 microは温度が低いかというと、kryoはより厚みがあり柔らかい(簡単に手でちぎれる程度)サーマルパッドを使用しており、高さの差を埋められる為に放熱効果が高く低温になっているのでしょう。固定方法がクリップのkryoに比べXPGのほうは粘着性の為か、かなり固めに感じます。

また、ネジ穴側はネジで固定されている分SSDヒートシンクが強く密着し、構造も比較的開放的なため放熱効果が高く低温で、端子側は固定用のフックが存在するもののあくまで脱落防止用のため、サーマルパッドに粘着効果はあるもののSSDヒートシンクが強く密着せず、通気性の悪い構造のため放熱効果が低くなっており、このような高温になっていることも考えられます。
しかし、試しに3M製の耐熱絶縁テープを使用して強く固定してみたものの、負荷をかけて1℃たりと違わぬ結果となったので、サーマルパッドが変わらない限り固定方法を見直しても改善しなさそうではあります。
サーマルパッドを剥がしてクマシート辺りに貼り替えれば改善するかな?

まあNANDチップの冷え具合を見るに高い冷却性は秘めているでしょう。

繰り返しますが、これはあくまで私個人の推測です。

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本物そっくりなUSB-C to Lightningケーブルを買った

Apple Lightning USB-Cケーブル 1m/MK0X2AM/A

Apple Lightning USB-Cケーブル 1m/MK0X2AM/A

 

iPhone 8/8 Plus/XやiPad Pro(12.9インチ及び10.5インチ)がUSB PD(Power Delivery)による急速充電に対応し、Type-C環境も整ってきて、ユーザーも増えてきたのがAppleのUSB-C - Lightningケーブル。

ただ、このケーブルの価格は1mで税抜2,800円と高く、サードパーティの安価なケーブルはこのブログを書いている時点ではMFi認証プログラムが開始されていないため完全な互換品が存在せず、USB PDによる急速充電対応を謳う製品は存在するものの認証品ではありません。

 

そもそもPD対応のiOSバイスは持っていない(メインはAndroid機ですし)ので、じゃあMFi認証品が出るまで使うか分からないけどPD対応を謳っていない超安いケーブルでも持っておこうかなと。

 

それで探していたらeBayで200円台だったUSB-C to Lightning Cable(1m)を見つけ、あまりの安さで不安になるも、常用しないしこれでいっかと注文してみました。

rover.ebay.com

 

到着したケーブルがこちら。

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もうこれ純正品じゃね?ってくらい似てます。

ケーブルだけでなく包装も似てる。

 

純正のLightning to USBケーブルと比較

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右が今回購入したケーブル。

接点部に僅かな違いが見られ、若干コネクタに丸みがかかっていますが、よく見れば分かる程度でほぼ同じですね。

 

ただ、純正のUSB-C to Lightningケーブルは通常のType-Aのケーブルからコネクタが大型化し、ケーブル径も太くなっているので、この点は純正品と大きく違いますね。

 

 

今回はテストとしてUSB PDに関係ないデスクトップPCのUSB3.1 Gen.1 Type-Cポート(マザーボードMSI H270M MORTAR ARCTIC)に接続して急速充電非対応のiPadを接続しました。

 

結果は同期は可能も充電は不可能でした。

 

充電できないのはまあ予想通りですね。

iPadの充電器は2.4Aですし、実際は2A未満でも充電できると考えても、Type-Cの規格上は接続するデバイス側がType-Cでないと最大1.5Aですが、その1.5Aを要求するのとは別の方法でiPadは電流を要求しているはずなので、充電できる電流は供給できないのでしょう。おそらくは0.5Aが最大なのかな?

充電器の中にはAppleの2.1A機器に対応したType-Cポートを持つ製品が存在するかもしれませんが、PCだと少ないでしょうし。

ただ、1.5Aという制限については、USB PD対応のiPadだとType-Cデバイスと同じく、USB PD非対応Type-C機器の上限である3Aを要求できるのかもしれません。

 

 

前述の通りPD対応のiOSバイスを持っていないので、PDによる急速充電に対応しているかは判断できません。

Lightningケーブルの場合は異なるかもしれませんが、対応するのにeMakerと呼ばれるチップが必要で、このように安価なケーブルではコスト面で搭載しない場合も多いですし、従来のケーブルと同じサイズというのは搭載するスペースを確保していないという事で、非対応というのが私の予想です。

が、商品ページに“You can also use the cable with an Apple 29W USB-C Power Adapter to take advantage of the charging feature on the 12.9-inch iPad Pro.”という記述があり、これが急速充電を指している可能性もあります。

 

 

さいごに

このような非認証のケーブルは今後のiOSアップデートで排除される可能性もありますが、200円台ととても安価なので、iOSバイスをお持ちの方は試してみてはいかがでしょうか。

DUALSHOCK 4を修理に送ったら新型になって戻ってきた

初期型PS4を発売日に購入し、コントローラーのDUALSHOCK 4は購入後2ヶ月ほどで1度交換しているものの、それから4年弱ずっと使用していました。

しかし最近になって充電できない等の故障が発生し、修理のサポートを受けることに。

 

PlayStationのサポートページを確認すると費用が4,860円と掲載されており、これもう新品買ってもいいんじゃねと思いましたが、使用頻度も少ないのですぐに必要ではないし、新品で買うより一応数百円は安いのでサポートへ送付することに。

 

サポートへ送付したのが3月22日、途中交換の同意等のやりとりを挟みましたが3月27日に交換品が到着しました。

 

今まで使用していたのはCUH-ZCT1Jでしたが、交換品は新型のCUH-ZCT2Jが送られてきました。

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新型と言ってもPS4 Slim発売時に登場しているので、2016年発売なんですけどね。

CUH-ZCT1はもう部品が枯渇しているとか。

 

CUH-ZCT2はタッチパッドの一部が半透明になっていてライトバーのカラーが透過するので操作中も確認しやすかったり、USB接続時は入力をBluetoothではなく有線に変更できたり、そもそも最初からそうするべきだったのでは?というレベルの改良をされています。他にもトリガーやスティックの感触は変わっていますが。

 

 

もしSlim登場前のPS4を持っていて延長保証に入っていれば、保証でコントローラーが新型になるよ~的な美味しい案件だったかもしれませんが、今回は4,860円を払っているのでお得感はないですね。